『S様邸海辺別荘』 設計例 VOL.1

建物概要
場所:    茨城県鉾田市 鹿島灘付近
用途:    一戸建ての住宅(別荘)
敷地:    330.64u
建築面積: 107.65u
延床面積: 107.65u(車庫含む)
構造:    軸組工法 木造平屋建て
家族構成: 3人(夫婦・娘1人)



お施主様:  芹澤建材(株) 専務取締役 芹澤 豊成 様
施工:    (株)光都コーポレーション 専務取締役 橋口
現場監督: (株)光都コーポレーション 真島
設計:    (株)タカキホーム 岡部
造園:    太平造園
協力:    SPEEDYS SURF CULB
総指揮:   (株)練馬材検サービス 代表取締役 芹澤 一博


お施主様のご要望&設計上の工夫
趣味のサーフィンと家族との時間を共有できる場所として、また子供が好きなだけ大声で叫んで、のびのびと裸足で遊べる環境として、茨城県の鹿島灘近くにコダワリの別荘を建てることになりました。 バカンスのための一時的な休息地ということもあり、快適性に重点を置くよりも、自然を感じることのできるような家、そして現地の気候を生かして夏は海からの涼しい浜風、冬は蒔ストーブで暖をとる、冷暖房設備の必要ない家が欲しい。。。 まるで一昔前の家に戻るような感じもしますが、そのノスタルジックでビンテージ感のある住空間は、趣味としては逆に魅惑的にも思えます。そのような割り切ったデザインや間取りの考え方を推し進めて、部屋としての空間は間仕切壁でなく、フローリングの高低差で用途を使い分けるアイデアも取り入れることになりました。また予算の関係もあり、通常であれば見過ごしてしまう建築資源(端材、中古品、ストック材等)を有効活用して、その部材の本来持っている付加価値を高めていくような使い方にも工夫しています。その分コダワリのある部材(内装レンガ、蒔ストーブ)は贅沢に使用して、総体的に全ての部材が調和されていくことを目指しています。







plan
お客様にとっては仕事のご都合もあるので、好きな時に見られるメールでの打合せというのは記録も残せて効率的です。
50回以上に及ぶメールのやりとりで、お施主様と設計者の両方の意思疎通がガッチリとすり合わさるまで、プランを妥協
せずに徹底的に考えていきます




elevation
外観は至ってシンプルな切妻屋根の平屋となりました。
内部からの採光位置と外部からの意匠的な形状を考慮しながら、開口位置を立面図で検討していきます。




LDK development
お客様コダワリの『内装レンガ』と『蒔ストーブ』をどのように組み合わせるか、LDKの展開図で確認します。


内装レンガ:EPISODE BRICK
KIWAMI ロンドンイエロ
蒔ストーブ:PCAN
MK2-PEDESTAL


detail section
施工図として、大工さんや職人さんにも分かりやすい詳細な断面図を作成します。




structure perspective
今回は内外装にわたって構造材の現わし部分が多くなるので、構造パースを作成して仕上げ方を検討します。
屋根の垂木は2×8材(39o×184o)を採用しています。垂木は天井部分で現わしになる箇所です。

structure design : A. Namiki TAKAKIHOME Co.,Ltd.


external perspective
模型の代わりにパースを作成して外観の色とデザインを検討します。




photo
2007年9月完成しました!お客様のお気入りの家具を配置しての撮影です。

構造材はタカキプレカット工場で加工し、米松KDの梁、屋根の野地板、垂木等を全てキシラデコールで塗装しました。
壁面色はお客様の選定により大胆なライトグリーン系で塗装しました。この色が見事にビビッドな空間を演出しています。

玄関脇の壁面はお子様の落書用に黒板塗料を塗りました。
あまりにもきれいに仕上がったので、
いまだにチョークで落書きされていません。。。
ダイニング部分の開口にはアクセントとして
幅広の窓枠を廻して格調を上げています。

実はこれ、安価な仮筋材なのです。

お客様の事務所にあった使い古しの吊下げ蛍光灯を
ブラックに塗装してガレージ内に設置しました。
LDKのガラス越しからガレージ内のサーフボードや
車を眺めることができます。

ソファーからの眺め。
高窓からの採光が程好く入ってきます。
蒔ストーブはPCAN社のオーストラリア製です。
かなり大きな蒔も入るので蒔割りの手間が省けます。

ソファー周辺の造付家具と階段は
タカキの工場から出る端材を利用しています。
端材のラーチ板をキシラデコールで塗装しました。
床はウッドハードのボルドーパインを使用しています。
端材の書棚はこの色に合わせたので、なじんでいます。


梁から吊り下がっているのはプロジェクターです。
ソファーに寝そべって思う存分に映像を楽しめます。
プロジェクターのデジタルな投影色と
レンガのアナログな色合いの対比が絶妙です。

Blue reflection
青く光る蒸留器とキッチンの食器を照らすスポットライト。
Red reflection
赤々と燃える蒔ストーブとキャンドルライト。

Green reflection
深い緑色の黒板塗料の光源反射。
Yellow reflection
昼間は薄緑の壁面が、夜になるとイエロー色に。

屋根はガルバニウム剛板、外壁もガルバニウムです。
海沿いでは施工業者もお客様も大抵は嫌がりますが、
錆びることに格好よさと面白みを見出しての採用です。
外構はガレージの延長上に枕木を贅沢に敷き、
芝生はお客様ご自身で敷きました。
キリッとした外観の表情が一層際立っています。



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